
高齢になると、体力や筋力の低下で運動習慣が無くなる人は珍しくありません。しかし、体力がないからと言って体を動かさずにいると、病気になる恐れがあります。本記事では、高齢者におすすめの運動メニューを紹介します。運動習慣のない高齢者でも無理なく挑戦できるトレーニングメニューを中心に紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
生活習慣病や関節痛などの予防に運動は欠かせない
歳を取ると体力や気力が低下して、1日のほとんどを座って過ごすという人は珍しくありません。しかし、ずっと座ったまま体を動かさずにいると老化はどんどん進行していき、生活習慣病や関節痛、認知機能の低下を引き起こす恐れがあります。長く健康を保ち続けるためには、適度なトレーニングを行い病気を予防することが大切です。トレーニングを通じて体に筋肉を取り戻せれば、筋肉が関節の負担を軽減して基礎代謝を高めてくれるため、生活習慣病や関節痛の予防が期待できます。無理なく運動する方法を学んで、病気を予防するためにも生活に運動を取り入れていきましょう。
高齢者が継続すべき運動メニュー:首・肩の運動
最初に座ったままでも行えるとても簡単な首と肩の運動を紹介します。体力に自信がなく運動が苦手という人は、首と肩の運動から挑戦してみてください。首の運動
まず、座ったままの状態から首を前後にゆっくりと倒します。3セットほど終了したら、次は左右に倒しましょう。ポイントは、無理をせずにゆっくりと行うことです。左右も3セット終了したら、頭だけを動かして右を向いてから左を向く運動を3セット繰り返してください。最後に、頭を大きく一回転させる運動を左右3セットずつ行ったら終了です。首の運動を行うと首の筋肉の緊張がほぐれ、頸椎疾患を予防できます。
肩の運動
まず、座ったままの状態から両肩をゆっくりと上下に動かします。ポイントは、背中をまっすぐにした状態で、できる限り高く肩を持ち上げることです。ゆっくり上げてゆっくり下げるのを1セットとして3セットほど終了したら、次は肩から手首にかけて揉みほぐしていきます。痛みを感じない程度の力で、左右の肩を順番にほぐしていきましょう。肩の運動を行うと肩の筋肉がほぐれて、肩こりが解消されます。
高齢者が継続すべき運動メニュー:スクワット
スクワットは、筋トレやダイエットメニューでも定番の立った状態から腰を落としてお尻や太もも、ふくらはぎなどを鍛える運動メニューです。筋肉が鍛えられる以外にも血流が良くなることや基礎代謝が上がること、体幹が鍛えられることなどのメリットがあります。基本のやり方は、まず足を肩幅に開き、息を吸いながらお尻を突き出すように腰を落として、膝が90度程度に曲がるところでキープするだけです。数秒間姿勢をキープできたらゆっくりと息を吐きながら膝を伸ばし、最初の姿勢に戻します。
慣れない間は、無理に腰を落とす必要はありません。無理をすると転倒したり、尻もちをついて骨折したりする恐れがあるので、注意してください。
高齢者が継続すべき運動メニュー:バックブリッジ
バッグブリッジは、お尻や背中、腰、太ももの裏などの筋肉が鍛えられるトレーニングメニューです。ブリッジと聞くと、手足を床に付けて仰向けの状態で腰を持ち上げるトレーニング方法を思い浮かべる人もいるかと思います。しかし、バックブリッジと通常のブリッジは全く異なるトレーニング方法であり、筋力が弱い人でも行えます。やり方はとても簡単で、まず仰向けに寝た状態から両膝を立て、お腹に力を入れて腰を地面から浮かせるだけです。
腰や膝、背中などに痛みを感じた時は、絶対に無理をしてはいけません。両腕を伸ばして体の横に置くことで、腰を持ち上げてもバランスを保てます。
高齢者が継続すべき運動メニュー:膝付き腕立て伏せ
膝付き腕立て伏せは、通常つま先を付く所を膝を付いた状態で行う腕立て伏せです。通常の腕立て伏せとは異なり、比較的負担が少なめで、運動習慣のない高齢者でも無理なくトレーニングが行えます。やり方はとても簡単でまず、床にうつ伏せになった後で両手を地面につけ上体を起こします。膝を地面に付けた状態でキープできたら、肘を曲げて上半身を下げたり上げたりを繰り返すだけです。
最初は少ない回数から始めて、慣れてきたら回数を増やすと良いでしょう。手首や膝、腰に痛みを感じた時は無理をせずにすぐにやめてください。硬い床の上で行うと体を傷める恐れがあるので、マットや布団を敷いた上で行うことをおすすめします。