
世の中には、数多くの病があります。その中には、突然発症する病もあるため、もし発症してしまった際には、不安や恐怖を感じてしまうはずです。そんな不安や恐怖を和らげる対策として、病気について、ある程度予備知識をもっておくことが重要となります。今回は、そんな病の中でもパーキンソン病について、詳しく解説します。
パーキンソン病ってどんな病気?
そもそも、パーキンソン病という病気はご存知でしょうか。名前は聞いたことはあっても、具体的にどのような病気なのか、知らないという方もいるでしょう。そこでまず、パーキンソン病とはどのような病気なのかを解説します。パーキンソン病とは、動きが遅くなったり手が震えたりするなどの運動症状や自律神経障害、そして睡眠障害といった非運動症状が発生する病気です。
一般的には、50歳を過ぎてから症状が現れることが多いとされ、発症後は徐々に病気が進行していきます。しかし、40歳未満でも発症するケースもあり、そのような際には、若年性パーキンソン病と呼ばれます。
具体的な症状
パーキンソン病は、主に運動症状と非運動症状に分けられます。運動症状では、手足の震え・動き出しが遅れる・転びやすい・筋肉のこわばりなどが挙げられます。対して、非運動症状では、嗅覚障害・睡眠障害・疲れやすさ・抑うつ気分などが見られます。パーキンソン病の原因
パーキンソン病の原因としては、ドパミン神経という神経伝達物質が少なくなると、運動障害が発生するといわれています。そのため、発症した際には、不足するドパミンを補うための薬物治療を実施することとなります。また、症状が進行してしまい、薬だけでは、治療が間に合わない際には、脳深部刺激療法と呼ばれる治療法を実施するというのも、大事なポイントのひとつです。
なぜパーキンソン病はリハビリが必要なの?
結論からいうと、パーキンソン病は進行性の病気です。進行性の病気ということもあり、何も対策せずに、病気が進行してしまうと、立つ・歩くなどの行動も困難になってしまいます。そのような症状の進行を遅らせるために、身体機能の維持などが重要となるというのが、リハビリを実施する理由となってくるのです。
心理的サポートも重要
上記で解説したように、パーキンソン病は、抑うつ状態などの精神障害も発症する恐れがあります。そのため、心理的サポートも重要になってくるのです。リハビリする際には、患者の症状や進行度に合わせて個別に実施するのが一般的となっており、専門のリハビリチームでは、理学療法士や作業療法士などが在籍しています。
パーキンソン病のリハビリ方法・メニュー
もし、パーキンソン病に苦しんでいる方や「発症したらどうしよう」と不安な方は下記で解説することを参考にしてみてください。ストレッチ
ストレッチは、理学療法のひとつとして知られており、手足や体幹などの関節可動域が狭くなっている部分に対して、ストレッチを実施することで、筋肉のこわばりを軽減させて、可動域を広げていきます。バランストレーニング
バランストレーニングというのは、バランス力を改善させるためのトレーニングです。こちらを実施することで、転倒リスクの軽減が期待できます。具体的なトレーニング方法としては、バランスボードで体の中心を保つものであったり、ヨガやピラティスなどでバランス性を向上させるのも効果的です。それ以外にも、片足で立つ「一脚立ち」や手足の協調性を向上させる「協調性エクササイズ」といったトレーニングも有効です。
姿勢矯正
姿勢矯正なども、リハビリ方法として非常に重要です。なぜなら、パーキンソン病は、姿勢の悪化なども症状のひとつとして、多く挙げられているからです。具体的な方法としては、壁側に立って、頭と背中を壁につけるなどが有効といわれています。歩行訓練
歩行訓練では、場合に応じて歩行補助具を使用しながら、訓練を実施します。鏡を利用して、自分が歩行する姿を視覚的にチェックするというのも、方法のひとつです。歩行訓練は、実施することで、患者の自立性を高めることが可能になり、日常生活が送りやすくなるなどのメリットがあるため、非常に重要な訓練といえるでしょう。