年齢を重ねると「以前よりお腹が出てきた」と感じる方は少なくありません。ぽっこりお腹は見た目だけではなく、筋力や姿勢、生活習慣とも深くかかわっています。本記事では、高齢者がぽっこりお腹になりやすい理由や食生活の見直し方、自宅で無理なく続けられるトレーニングについてわかりやすく紹介します。
なぜ高齢になるとぽっこりお腹になりやすいの?
年齢を重ねると「体重はあまり変わらないのに、お腹だけが出てきた」と感じる方は少なくありません。これは食べ過ぎだけが原因ではなく、年齢による体の変化が大きく関係しています。ここでは、ぽっこりお腹が目立ちやすくなる理由を解説します。
基礎代謝が低下して脂肪がつきやすくなる
年齢を重ねると筋肉量が少しずつ減り、それにともなって基礎代謝も低下します。基礎代謝とは、呼吸や体温の維持など、生きるために必要なエネルギーのことです。基礎代謝が下がると、若いころと同じ量の食事でも消費しきれないエネルギーが脂肪として蓄積されやすくなります。とくにお腹周りは脂肪がつきやすい部位のため、気づかないうちにぽっこりお腹になってしまうことがあります。
お腹や足の筋力が衰える
高齢になると、お腹や背中、足など体を支える筋肉も少しずつ弱くなります。お腹の筋肉が衰えると内臓を支える力が弱まり、下腹が前に出やすくなります。また、足の筋肉が減ると活動量も減り、消費するエネルギーが少なくなるため、さらに脂肪がつきやすくなる悪循環が生まれます。筋肉量が減って脂肪が増えた状態は、サルコペニア肥満と呼ばれ、高齢者ではとくに注意したい状態です。
姿勢の変化もぽっこりお腹の原因
猫背や反り腰など姿勢が崩れることも、お腹が目立つ原因です。長時間座る生活が続くと腹筋や骨盤を支える筋肉が充分に使われず、内臓が下がりやすくなります。その結果、脂肪がそれほど多くなくても、お腹だけが前に出て見える場合があります。姿勢を整えることも、ぽっこりお腹を改善する大切なポイントです。
ぽっこりお腹を引き締めるおすすめトレーニング
ぽっこりお腹を改善するには、きつい腹筋運動を毎日続ける必要はありません。無理なく続けられる運動の習慣づけがなにより大切です。ここでは、自宅でも取り組みやすいトレーニングを紹介します。ドローインでお腹の奥の筋肉を鍛える
ドローインは、お腹をへこませたまま呼吸を続ける運動です。腹筋の深い部分にある筋肉を鍛えられるため、内臓を支える力が高まり、ぽっこりお腹の改善につながります。椅子に座ったままでもできるため、テレビを見ながらでも気軽に続けられます。
ヒップリフトで姿勢を整える
仰向けになって膝を立て、お尻を持ち上げるヒップリフトは、お尻や太もも、お腹の筋肉を同時に鍛えられる運動です。姿勢を支える筋肉も鍛えられるため、腰への負担を減らしながら、お腹が前に出にくい体づくりにも役立ちます。スクワットで大きな筋肉を鍛える
スクワットは太ももやお尻など、大きな筋肉を効率よく鍛えられる運動です。筋肉量が増えることで基礎代謝の維持につながり、脂肪をため込みにくい体を目指せます。膝に負担がかからないよう、椅子につかまりながら浅くしゃがむ方法でも充分効果が期待できます。
ウォーキングを習慣にする
筋トレとあわせてウォーキングを取り入れれば、脂肪燃焼をさらに助けます。息が少し弾む程度の速さで20〜30分歩くことを目安にすると、無理なく続けられるでしょう。エレベーターではなく階段を使う、一駅分歩くなど、日常生活のなかで体を動かす機会を増やすのも効果的です。
ぽっこりお腹を改善するために見直したい食習慣
ぽっこりお腹を改善するためには、運動だけではなく毎日の食事も重要です。ただ食べる量を減らすだけでは筋肉まで減ってしまい、かえって太りやすい体になる場合があります。健康的にお腹を引き締めるために、毎日の食習慣を見直してみましょう。たんぱく質をしっかり摂る
筋肉を維持するためには、たんぱく質が欠かせません。肉や魚、卵、大豆製品、乳製品などを毎食取り入れることで、筋肉量の維持につながります。とくに高齢者は食事量が減りやすいため、ご飯や野菜だけで済ませるのではなく、主菜をしっかり食べることを意識しましょう。
栄養バランスのよい食事を続ける
極端な糖質制限や食事抜きはおすすめできません。体を動かすためのエネルギーが不足すると、筋肉が減りやすくなり、基礎代謝も下がってしまいます。主食、主菜、副菜をそろえた食事を基本にして、野菜やきのこ、海藻類も積極的に取り入れましょう。食物繊維が豊富な食品は血糖値の急な上昇を抑え、脂肪をため込みにくくする効果が期待できます。
ゆっくりよく噛んで食べる
食事は時間をかけてゆっくり食べることも大切です。よく噛むと満腹感を得やすくなり、食べ過ぎを防げます。また、消化の負担も軽くなるため、体にもやさしい食べ方といえます。夜遅い時間の食事や間食が多い方は、食べる時間も見直してみるとよいでしょう。